「川崎支部」の活動ニュース

 

川崎支部は、川崎市を中心とした小・中・高校教員(現役・元)が参加しています。

会場は川崎市の武蔵小杉にある法政大学第二中高等学校の社会科準備室です。

2~3ヶ月に1回例会を開催しています。

 

川崎支部 2019年 次回 例会のお知らせ

 2019年615日(土) 15:00

場所 法政大学第二中・高等学校社会科準備室
(1)
『歴史地理教育』6月号(特集・選挙で社会を変える)を読む/SKさん・KRさん(予定)
(2)
同性婚から見える未来/EYさん

(3)参加者からの取り組み交流 

 内容:埼玉大会レポートなど

川崎支部・横浜支部合同例会の報告

413日(土)に川崎支部と横浜支部の合同例会を行いました。

参加者は懇親会からの方を含めて15名。

 

 

書評会:

  小川輝光『3.11後の水俣/MINAMATA』歴史総合パートナーズ(清水書院、2019)を読む

日時:2019413日(土)15:00~  

場所:法政大学第二中・高等学校時計棟2221ab

 

(1)小川輝光さんの著書『3.11後の水俣/MINAMATA』を読む。

まず、SKさん(T学園小学校)からのコメント

3.11後の状況を、水俣と世界との繋がりや関わりを意識して広い視野から描いており、新鮮な水俣病像が示されていること。

疑問点として、(1)当事者の関わり方について、構造的な加害者としての視点が強い印象を受けるが、潜在的被害者の視点が弱いのは何故か。加害者としての自分、被害者としての自分という側面のとらえ方。(2)日本社会との関係があまり見えてこない。なぜ水俣の教訓が日本社会で生かされなかったのか。(3)「歴史学的に」(第3章)と「歴史する」との違いとは何か、などの課題が示されました。

 

次に、ASさん(H中・高等学校)からのコメント(1)企業の加害性と市民運動との関係から、市民の変容をどう考えるのか。(2)「歴史総合」における近代化、大衆化、グローバル化との関わり。

 

コメントを受けて、小川輝光さん(神奈川学園中・高等学校)からのリプライ

    まず、本を書くまでの経緯の説明から。勤務校での実践。さまざまな人との出会いから、水俣の教訓とは何だろうかと考え、実践をかたちにしたいとの思いが湧いたこと。なぜ、同じことが繰り返されるのか、生徒とともに悩むなかで加害の視点を考えるようになったこと。また、歴史教育者協議会や東京歴史科学研究会、歴史学研究会、横浜の自由社教科書批判の取り組みなどの経験が背景にあること。

    コメントに対しては、市民運動とは違う伝統的な水俣の世界、「死民」(石牟礼道子)の視点へのこだわり。「開発」や「欲望」という課題にどう向き合うか。欲望をかき立てる資本主義の課題を押さえたい。「歴史する」ことで見えてくることを意識して、第3章は教科書的に記述している。大衆、市民、民衆といった概念については、生徒をどう歴史の主体として考えるかという課題につながるなどのお話でした。

 

全体の質疑では、

子どもにとって水俣病は「遠い」存在ではないか。加害者意識まで至らない生徒へのアプローチをどうするか。(子ども、健康、いのちを守るという視点から考える。ふるさとを奪われたこと、慰霊碑の存在など、原発問題の構造と同じものがあるのではないか)。

近代化をどう捉えるか。高度成長や新自由主義と水俣の関係をどうみるか。(資本と人間の関係。「死民」のような石牟礼の描く前近代的世界。大衆社会の中での新興財閥と植民地、企業城下町。1970年代における民衆運動と田中正造を評価する動き。帝国的グローバルの課題、グローバル企業と人、土地、環境の関係)。

工場・原発誘致と疎外・差別の問題、国策に翻弄される人びとと開発の問題。

自分に何が出来るか考えようという授業スタイル。「自分」に戻り行動を促すかたちの問題(道徳、歴史総合の課題でもある)、等々。

最後に小川さんからは、語らない人びと、語り得ない人びと、死んだ人びとの声をどう想像するか。ということの重要性を語られました。

 

(2)その他、情報交流

Nさん:公園の利用ルールと解決策についての中学校での実践が、神奈川新聞(2019.4.2)とタウンニュース(2019.4.11)に掲載された。

Oさん:県総会・記念講演会のお知らせ

Kさん:イラク戦争と子どもたち(高遠菜穂子さん)、映画『家に帰ろう』など。

 

参考までに、これまで小川さんが書かれた水俣関係のものをあげておきます。

・「フィールドワーク研修の事前学習として水俣をどう学ぶか」『歴史地理教育』78520122月)
・「水俣と出会った高校生たち」『歴史地理教育』80020132月)
・「高校生の社会認識形成に関する質的研究」『社会科教育研究』12120143月)
・「社会科における公害学習の焦点」『社会科教育研究』13320183月)

 

 なお、新学習指導要領に関わって、今月には小川さんの「探究する日本史は何を語るか」(特集/歴史教育の「転機」にどう向き合うか?:『歴史評論』20194月号、第828号)が出る予定です。

 

 

川崎支部 2019年1月例会の報告

  • 日時  2019126日(土) 15:00
  • 場所 法政大学第二中・高等学校社会科準備室

参加者は9名。

 

1.OKさん「高校選択・授業実践 まちづくりを考える」

・高校三年生を対象にした選択授業の実践報告。報告者の問題意識として、地域を「定点」ではなく「地帯」として把握させること、都市問題を考えるなかで田村明さんの一連の著作に感銘を受けたとのことです。

・実際の授業を再現しながらの報告で、コペンハーゲンのまちづくり(都市デザイン家のヤン・ゲール)、日本の都市計画の特徴、1990年代以降のまちづくりの課題などについて、都市の歴史をしっかりとふまえながら考えるものでした。夏休み課題として、「私の街の『まちづくり』」レポートが課されます。多摩ニュータウン(高齢化、孤独死)、イギリスの田園都市(職住一体)と田園調布(職住分離)との相違、グリーンベルト(東京緑地計画と防空法)、私鉄と遊園地など、さまざまな事例を紹介され、興味深い内容でした。「まち」は歴史性の集積である、との言葉にあるように、現在の課題について歴史的背景や経緯をふまえた実践であり、その重要性を再確認する内容でした。

・課題としては、生徒の調査・発表に生徒自身の社会参加の視点をどう組み込むかなど。活発な話し合いになりました。

 

2.NYさん「中学公民・授業実践 広場・公園ってどんなところ?」

・唐木清志『子どもの社会参加と社会科教育』で示された日本型サービスラーニングの必要条件(地域社会の課題の教材化、プロジェクト型の学習を組織、「振り返り」の重視、学問的な知識・技能を習得し活用する場面を設定、地域住民との協働)をふまえての実践報告でした。

・広場や公園での経験を幼少期から振り返り、ルール(掲示されたもの)の理由や疑問点の話し合い、夏休みの現地調査とそのシェア、改善案の検討と提案などを行うとともに、行政や自治会長さんへの取材などを通し、今後は地元のイベントにも参加する予定とのことでした。

・報告者からは、課題として改善提案に対しての「渋い反応」など、子どもたちが変えたいと考えた課題の達成の難しさ。「公園」という公共の場における責任の所在、ルール設定の範囲や権限。次年度以降の生徒に送られる課題をどうつなげていくかが示されました。

・質疑では、イベントの企画や参加だけでは「解決」しないという問題。ルールを変えることを授業の目的にしてしまうと、結果的に上手くいかずに挫折感しか残らないのではないか。まちづくり=コミュニティづくりであるが、実際には人間関係ふくめて難しいことが多い、校則とかを事例にした方がよいのでは等々の意見があがりました。

 

3.次回以降

日程は未定ですが、mlでも紹介されたOTさんの著作を読む機会を設定できればと思っています(日程調整中)。もうひとつは、東京・東村山にあるハンセン病療養所を歩く機会を持てれば(樹木希林さん・市原悦子さんを偲んで・・・)と考えています。

 

川崎支部 2018年9月例会の報告

 

・日時 2018年9月8日(土)15:00~18:00   

・場所 法政大学第二中・高等学校社会科準備室 参加者は12名でした。 

・「相模原やまゆり園殺傷事件から2年」
 映像視聴:NHK・NEXT未来のために「私は当事者だった~障害者殺傷事件が問いかけたもの~」
 映像を見て考える

 

参加者で見たのはNHKの番組「NEXT未来のために 私は“当事者”だった~障害者殺傷事件が問いかけたもの~」

 

 

 

映像で登場するのは、「犯人の考えがわからないわけでもない」と語る元障害者施設職員、「犯人の考え方を100%非難することができないんですよ」と語る自閉症の息子を持つ母親、「障害があっても普通に生きたい」と語る難病の女性。

 

 

 

参加者からは、「3人の意見はそれぞれみんなわかる」、「事件の背景には職員不足の深刻な状況がある」、「地元の相模原でこの事件そものもを題材にするのは重い。地元だけに消極的。扱うとしたら道徳か」、「偏差値で輪切りされた高校でどうアプローチするか。障害をもった人への差別的な発言を耳にする」、「県立高校でのインクルーシブ教育の状況の課題もある」、「知的障害の人よりも、精神障害の人はなかなか周囲から理解が得られず、社会復帰に難しさがある」、「重度障害者施設建設の話が上がったが、地域で反対運動が起きた。身近に障害を持つ人と接する場があるかどうかは大きい」、「中央官庁での障害者雇用率の不正も、障害者の置かれた現状を物語っている」、「目に触れないと、知らないと偏見を生むことになる」、「授業で取り上げるとすると、行政と福祉・障害者雇用、人権学習のところだろう。学校によっては就職指導(福祉系の就職)でも扱える」、「元施設職員の方が語っていた『私たちの人件は守られているのか』という問いにどう答えるかが求められると思う」、「義務教育段階では、学校に障害をもつ子がいて交流することはとても大切」、「特別支援学校の性教育への攻撃の問題」、「この問題は将来への不安や親の孤立など、いまの社会課題との繋がりから考えたい」など、さまざまな意見交流を行いました。

 

 

 

映像に登場する3人の女性が語る言葉、そして彼女たちの認識の変化。その一つひとつが例会参加者の心に重く伝わってきました。

 

 

 

映像視聴後は、各参加者が持参した資料の紹介と交流を行いました(これも盛りだくさん!)。

 

まず、「考える」こと、そして自分の言葉で語ることが大切なことだろうと感じた学習会でした。

 

 

川崎支部 2018年6月例会の報告

6月16日(土)に川崎支部例会を行いました。参加者は11名(懇親会からの参加を含む)。


1部:授業実践報告
HI
さん「『働くとき』のために~高校生と労働者の権利について学ぶ~」
・レポートは、今夏の京都大会で発表する予定のものです。
・「困難さ」が目立つ生徒たちのほとんどがアルバイトをしています。「非正規労働者」の彼らの暮らしに寄り添えるような授業を展開したい、との気持ちからの実践報告でした。


・昨年度の授業は、

(1時間目)労働問題に気づく。

(2時間目)自分を語り、労働問題に目を向ける。

(3時間目)労働基準法を読む。

(4時間目)労働法クイズに取り組む。

(5時間目)全労連制作のDVDを観る。

(6時間目)社会保険労務士さんのお話を聞く。

説教的に質問をする生徒の姿が見られ、社労士さんのお話は、学校の進路指導部の企画として取り組むことになりました。


・今年度は、

(1時間目)ブラックバイトマニュアルをつくる。

(2時間目)ブラックバイトの対処法を考える。

(3時間目)ジグソー班で調べたことを元に、「これから」について考える。

・生徒たちにとっては、日常の自分自身のことでもあり、授業を受けた感想もとてもリアルでした。権利への目覚めや気づきを大切にしようとする実践者の思いが生徒にも伝わってきます。考えるための資料やワークシートもとても参考になります。

 


・質疑や感想では、「学校として取り組んだことの大切さがある」「学習を通して、権利意識が目覚めることがとても大切」「労基署の役割や機能が十分に果たされているのか」「店長も雇われの身。労働問題全体にどう目を向けていくか」「高校生のなかに成功体験があるといい。声を上げた結果、こう変わったというものを」「職場の労働環境が変わった店の店長に話をしてもらうことはできないか」「『ブラック』という言葉を使うことの是非」など、多くの意見を交わしました。

第2部:参加者もちより
・文学、映画で考える満州開拓、占領下の中国人などを考える文献案内
・光州事件、映画「タクシー運転手」、絵本「今、世界はあぶないのか?」「カラシニコフをミシンに」
・政治経済プリント、堤未果『社会の新人の見つけ方』を読む、障害者差別について考える
・保育所問題を考える授業プリント  など

川崎支部6月例会のお知らせ
支部例会の詳細がわかります。
川崎支部6月例会お知らせチラシ.pdf
PDFファイル 495.3 KB

川崎支部 2018年4月例会の報告

日時 4月21日(土)15:00~
場所 法政二中高・社会科準備室

参加者は10名(懇親会からの1名含む)。

報告1:N1さん(高校)
「日韓両国の未来のために~日韓歴史教育シンポジウムのとりくみ~」として、歴教協日韓交流委員会活動の可能性について報告いただきました。
  これまで行われた公開授業や授業実践交流では、歴史問題について今日的課題からアプローチすること、被害・加害の二項対立的な歴史理解に終わらせないようにする、という共通点があり、その成果の一つが、日韓共同で作成した『向かいあう日本と韓国・朝鮮の歴史』(大月書店、2015)です。
 公開授業や授業交流での生徒の反応・感想を紹介しながら、「両国の子どもたちが未来を見つめ、隣国との平和な未来の担い手になることを望んでいる」とのお話でした。
また、担い手は韓国側が2030代が多いものの、日本側に若手教員がほとんどおらず、世代交流ができない課題もあるそうです。
・質疑では、「慰安婦」や性の取り上げ方、「交流」の先へどう繋げるか(教員同士から生徒同士へ、教室と教室を繋げる試みへ)、二項対立というとらえ方の問題(植民地支配など加害の事実をおさえること)などの質問意見交流を行いました。

報告2:N2さん(中学)
・まず、「ルールの多面的な機能の理解につなげる法教育授業実践研究」の紹介。これは今年9月発行予 定の『法と教育』に掲載される予定の投稿論文の紹介です。最初に採用された小学校での実践をベースに、「小学生が遊びのルールを『作る・使う・作り変える』活動」を、「ケイドロ」のルールづくりを中心にまとめられたものです。
・質疑では、校則をどう取り上げるか、そもそもルールをなぜ守るのかを考えさせるという議論について、法的な安定性の問題、自分たちのルールを社会のルールへどうブリッジさせていくのか、遊びにおいて公正な楽しさとは何か、等々の意見が交わされました。
・次に、「フランス革命の授業」の実践報告(中学校)。非常に限られた授業時間のなかで、風刺画を用いて革命前の社会を考察し、革命で平民が求めたことを考えあう授業報告でした。
・質疑では、ルイ16世を処刑すべきだったのかを考えさせること、中学では時間を十分に取れない中で扱うことの難しさ、ハイチ革命を扱う必要、「平民」をひとくくりにとらえることの問題、などなど多くの意見交換を行うことができました。

各参加者から
・N3さん:地理A学習の導入プリント。ダジャレ満載!
・Kさん:「市議会議員と共に川崎の未来を考える」特別授業の企画案の紹介。高校生議会、請願・陳情などを通して高校生の政治参画の関心を高める取り組み。
・Kさん(木村さん):韓国人元BC級戦犯に向き合う大学生(朝日、2018115日、夕刊)など資料紹介。
・O1さん:中学地理の授業での自校史学習の資料紹介。
・O2さん:戦争と平和の150年、などワークシートの紹介。
・Eさん:子ども食堂の社説を読んで生徒の感想紹介。安田菜津紀さんの写真集『それでも、海へ』『写真で伝える仕事』の紹介。


次回、川崎支部6月例会のお知らせ
6月16日(土)15:00~
報告:Hさん(京都大会レポート)、他

ぜひ、ご参加下さい。

 

川崎支部4月例会のチラシ
支部例会の詳細がわかります。
Microsoft Word - 18川崎支部例会チラシ0421.pdf
PDFファイル 66.3 KB

川崎支部 過去の活動報告

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NEW! かなれき講演会(5月26日)の報告をアップしました。

 

NEW! かなれきフィールドワークのお知らせをアップしました。6月30日(日)です。

NEW!本部主催

「授業づくり講座」2019年6月月講座の報告をアップしました。

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NEW!横浜支部例会、次回は2019年9月27日(金)です。

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NEW! 3月湘南支部例会の報告をアップしました。

次回例会は7月20日に予定しています。

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第17回Youth Salonは 

6月23日(土)に行いました

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川崎支部例会は6月15日に行いました。

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NEW! 授業実践紹介のページをアップしました。

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NEW! 2019年埼玉大会のお知らせをアップしました。

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