人力車っておもしろい ~学びのページ~

 鎌倉は春夏秋冬いつ行っても、観光客をはじめとした人がいっぱいいます。その中でいつのころからか人力車が客引きをするようになりました。何年か前にはテレビで、その人力車の会社のことをやっていたことを覚えています。


鎌倉の人力車を初体験

 1月の日曜日、夫の「乗りたい」という希望に私の曳いてみたいという願望が再燃し、二人で鎌倉へ出かけました。

 

 駅から歩いて小町通りをしばらく行くと、客引きをしている車夫がいたので早速声をかけました。

ちょっと乗ってみたいので…というと、コースや値段を説明してくれました。最短コース12分ぐらいで一人2000円というのがあったので、それに決定。


 琴弾橋(ことひきばし)という赤い欄干の橋で、映画の撮影にも使われるというところ→妙隆寺という鎌倉最古の寺→七福神で唯一日本の神様である恵比寿さんを祀ってある本覚寺というコースでした。


 乗る前に「本当はだめなんだけど」と言いながら、ほんの少しだけ「梶棒」を握らせてくれました。空の車なのに重かったです。ランニング好きの私はちゃんと走れていたころ、人力車に人を乗せて走ってみたいと思っていたのです。それが「気持ち程度」ではありますが、実現しました。空だから軽いと思っていたのが結構重いということが分かりました。走ったわけではありませんが、念願かなってとてもハッピーでした。


 男性が先に乗って座り、次に女性。暖かい毛布を膝に掛けてくれ、シートベルトをして、写真も撮ってくれて、いざ出発。


 車夫のYさんは適度に日焼けし、引き締まった体の若い男性。以前は女性の車夫もいたことがあったとか。今まで重いお客は?と尋ねると、合わせて200kgを超えているアメリカ人の男女二人を乗せたそうです。空でも重く感じたのに、そんなに重い人達を乗せて!とびっくり。


 鎌倉には120の寺と40の神社、併せて160もあるとか、琴弾橋は昔松の木があり、風が強く吹いた時琴を弾くような音をさせたというような話、寺運営の八角形の建物の幼稚園の話など、話題には全く事欠かず、何回も訪れている鎌倉なのに、とても新鮮な気分になりました。


 そのような話をしながらも車夫Yさんは、行き交う自動車や歩行者、自転車などに気を遣いながら人力車をひっぱっていきました。随所随所で(私の)カメラのシャッターを押しながら。ゴールデンウィークは相当なものだそうで、私はただただ大変だなあと感心するばかり。Yさんは、坂道も鍛え上げたその体でぐいぐい引っ張っていました。少しだけハーハーしているようでしたが、「大丈夫です。」とのことでした。腰の悪い私は、話を聞いているだけで腰が痛くなってくるような気持ちになりましたが。確かに話し方を聞いていると、それまでとたいして違ってはいませんでした。


 スタート地点まで戻ってきました。普段なら12分ぐらいのところを15分ぐらいかかったそうですが、「15分間で2000円」に対して私は安いと思いました。重い客を乗せて自動車と同居して走るその体力と精神力、客を飽きさせない観光案内や歴史の話、ちょっと高いところから見る景色、などに対しての対価としてこの2000円は安いと思うのは私だけでしょうか。みなさんも物は試し、乗ってみてはいかがでしょう?

 


 参考として、料金についてお知らせします。

                              (神奈歴事務局 Y. N)

料金表(税込)

 

1名 

2名

3名

1区間 

3000円

4000円

6000円

特別区間

 5000円 

 7000円

10500円

30分

7000円

9000円

13500円

1時間

13000円

17500円

26250円

 

コース例: 30分貸し切り 

二の鳥居→古我邸→寿福寺→英勝寺→鶴岡八幡宮



豆知識 「人力車」について

 

 人力車は明治3(1870)年、福岡出身の和泉要助が、仲間二人と一緒に発明したとされています。西洋人が馬車を走らせているのをヒントにして考案したそうです。

 

 人力車の便利なところは、何と言っても1人で曳けること。それまで乗り物と言ったらほとんど駕籠(かご)だったのですから、どうしても相棒と2人でかつがなければなりません。それにくらべると人力車は車輪のおかげで、1人の力でスムーズに動き、スピードも出るので駕籠の何倍も走れます。爆発的に普及したのも、人力車夫の多くが駕籠かき出身だったという話もうなずけますね。

 

 明治時代の中期が人力車の最盛期で、20万台もの人力車が営業登録されていました。でも意外と昭和になっても、お医者さんの往診などに便利に使われていたそうです。

 

                              (神奈歴事務局 M. K.)

 

 

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