2019年度 川崎支部

川崎支部 1月例会の報告

2020年118日(土)に行い、オリ・パラ教育のリアルな実態を知る場になりました。さまざまな意見交換ができ、貴重な時間でした。

1.小学校の現場からみたオリ・パラ教育(Sさん)

・「東京都オリンピック・パラリンピック教育」実施方針(2016年)に基づいて都内すべ

 ての学校では4つのテーマと4つのアクションによる教育活動が義務づけられている。教育課程への確実な位置づけが求められ、指導計画の作成と補助教材を用いた年間35時間程度の授業を行わなければならない。

・現場ではどの善し悪しを語る余地はなく、やる以外にないのが実態。オリパラ教育という名の教育動員・思想動員のはじまりともいえる状況である。また、実際には35時間以上の実施を余儀なくされている現状がある。

・オリ・パラ教育はこれまで実施している教科や行事の中に位置づけられることが可能なので、現行の教育課程を読み替え編成で対応しているが、計画書や報告書などの事務処理や労力が増えている

・子どもたちには貴重な体験になっており、良い価値をもっている面もあるので、むげに出来ないところもある。そこが悩むところ。

 

・また、「国際理解」「多文化共生」の裏返しとしての「日本人としての自覚・誇り」「我が国の郷土愛」など、ナショナリズムを喚起するための教育システムの構築という面もある。 

・外部講師・ゲストティーチャーの授業では、多くの予算が組まれ、外部講師を呼ばざるを得ない状況がある。指導計画や講師との折衝、子どもの感想のとりまとめ、実施報告書の作成など、教員の事務負担が増大している。

・オリ・パラ観戦についても意向確認のうえ割り当てが決められるが、計画ありきで子どもの安全は軽視されており、「動員」形態のもっともたるものである。暑さ対策など課題が山積している。「動員」の歴史は繰り返されている。

・誘致段階から「復興」オリンピックのことが言われていたが、オリ・パラ教育で「復興」に関わらせた実践を見たことがない。

・区部と市町村部では、実施状況に温度差がある。やはり、大会会場のある自治体ではしめつけ具合がきつい。
→授業で活用した資料などにもふれながら、現場の実情を報告していただきました。学校現場やこどもたちの実情を十分にふまえない上からの命令に、葛藤しながらの日々の実践を伺うことが出来ました。 参加者から次のような感想が寄せられました。「東京での教育への締め付けにはびっくりした。多様化している現状のなかで、一つに収めようとする意図が見えていささか怖くなった。こういう締め付けには「真面目にやらない」というのも抵抗の一つかと思う。」「東北の復興や原発、年金や貧困、教育など社会の問題が置き去りにされ、オリンピックに多額の税金が使われるこの国の現状に悲しくなる。東京のオリ・パラ教育(熱心さ?)には驚いた。現場は大変だと思った。オリンピックは個人で楽しみたい。」「オリ・パラ教育にさくさんのお金が使われていてビックリした。オリパラ読本を「どのように使わせるか」は、上から決定されることではなく現場の先生たちが考えることだと思う。」「都内のオリ・パラ教育「すさまじさ」の一端を知れた。」「1964年東京五輪の時は小学6年。記憶に残っているのは、運動会で各自が段ボールなどで聖火トーチを作り、それを使ってマスゲームをしたこと。オリンピックの切手を学校で販売したこと、聖火リレーを東海道沿道でクラス全員で応援したこと。授業でオリンピックについて取り上げたことの記憶はない。5年後、授業の中にまでオリ・パラ教育が及んできたことにビックリ!」「東京でのオリ・パラ教育が強く縛られていることを初めて知った。オリンピック後の話も聞きたいと思った。」 など。あらためて、今年の夏がどうだったのか、オリ・パラ後のお話も伺ってみたいと思います。

2.中学2年生の班発表活動(Kさん)

 中学2年生の歴史学習で取り組んだ班発表についての報告でした。生徒への配付資料を材料に、どのように改善したらよいかということで、参加者からさまざまなアドバイスが出されました。テーマ設定として、これまで生徒が学習してきていない世界史分野をあつかうことの妥当性、なぜ班発表で行うのかという学習方法の意味、各テーマでの課題(問い)やキーワードの妥当性、学習の視点と目標のあり方、生徒が自分たちで学べるような手順・手立ての提示の工夫、班学習後の全体での共有の必要性等々、多くの課題が指摘されました。

参加者からの感想は以下の通り。「中学生のレポートや班発表は、教科書・資料集を軸に、テーマや項目を設けた方がいいのではないか。調べ学習は、是非生徒に体験の機会を作ってほしい。 」「中学2年歴史の発表はなかなか難しいけれど、よくトライしたと思う。みなさんの意見を参考にしながら良いものにしていってほしい。「具体から抽象へ」という流れを大事にして、生徒の実態にあうかたちで頑張って。」「中学2年段階でどこまで学ばせるかは、教員側の思いとこどもたちの実情を照らし合わせながら検討しないといけないのではないか。」など、ぜひ、今後の実践に期待したいと思います。

 

 

川崎支部 11月例会の報告

日時   2019年1116日(土)15:00

  参加者は10名。参加者からの近況報告をしてから、報告と質疑を行いました。


(1)NAさん:第18回日韓歴史教育交流シンポジウムの報告

 ~変化する韓国の歴史教育~
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13日に韓国の蔚山で行われた日韓の歴史教師によるシンポジウムの報告でした。蔚山外国語高等学校を会場に、同校日本語専攻の高校2年生を対象にした公開授業の様子です。
①韓国の教員による授業「三・一運動と女生徒」では、これまでの英雄的偉人を中心に構成された独立運動史の授業ではなく、「女生徒日記」を史料にした女性史に注目した授業実践を報告したものです。柳寛順ではなく「柳寛順たち」に注目させるもので、史料をもとに「皆さんならば、その後どのような人生を歩んだか想像して文章を作成してみよう」と展開する授業でした。

②日本の教員による授業「日本の中学生の三・一運動認識」では、三・一運動を学んだ中学生の意見(三・一運動を支持する/弾圧する/どちらともいえない)に対して意見を述べ日本語で書くというものでした。「弾圧派」に対する批判が多かったものの、支持派への賞賛や感謝、どちらでもない派への共感や応援など、多様な意見がだされたということです。報告では、韓国の選択科目「東アジア史」での授業、多国籍アイドルユニットTWICEメンバーが絡んだ論争、韓国の人気TV番組「非正常会談」での8.15「光復節」特集をめぐるやりとり、フィールドワークなどについて報告されました。日韓での「三・一運動」をめぐる実践などについては、『歴史地理教育』891号(20193月)を参考にして下さい。

 
報告者のNさんは、授業実践などふくめた通訳として参加された経験を報告されました。質疑では、「女生徒日記という史料の特徴や価値」、「女生徒もエリートであり、結果的に英雄的偉人の女性版を取り上げることにならないか。庶民の意識などをどう扱うか」、「親日派になる経緯、親日派といわれる人たちの意見を取り上げるべきではないか」、「東アジア全体の抵抗運動に視野を広げるべきではないか」などの質問をふまえながら、話し合いを行いました。

(2)EYさん:ハンセン病療養所フィールドワーク事前学習
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24日に行われる神奈川歴教協主催の「多磨全生園・ハンセン病資料館フィールドワーク」の事前学習を行いました。最初に、NHK「探検バクモン ハンセン病を知っていますか」(2015年放送)を視聴しました。はじめてハンセン病を学ぶ人にとっても、また、ハンセン病への偏見などを抱いている人にとっても、しっかりと基本をおさえた番組になっており、教材としても良いものではないかと思います。ちょうど16日の新聞各紙の一面には、「ハンセン病家族補償法の成立」報道がありましたので、家族裁判や再入所者がいる現実、解消されない差別の現状などについて、新聞資料などをもとに学ぶ時間をとりました。

川崎支部11月例会のチラシ
川崎支部11月例会の詳細がわかります。
川崎支部例会チラシ.pdf
PDFファイル 551.3 KB

川崎支部 9月例会の報告

日時 2019年921日(土)15:00~ 

 

参加者は懇親会まで含めて延べ10名でした。

 

(1)参加者からの近況報告や情報交流

 

 

(2)「『戦争を語り継ぐ』ために」(『歴史地理教育』8月号特集「戦争を語り継ぐ」を読む)というテーマでの報告と話し合い

 

当初、報告予定だった大学生のFさんは体調不良で残念ながら欠席。

 

②Aさんからは、8月号出原恵三さん「戦争遺跡の保存と活用を考える」をもとに、村上有慶さんの「戦跡保存の取り組みと課題」(『歴史評論』77220148月)を参考にしながら、「戦争遺跡の保存」と「戦争体験」の継承、神奈川の戦争遺跡(新井揆博さん「猿島・観音崎砲台群・戦没船員の碑」)などについて報告がありました。

 

質疑では、出原さんのいう「東アジア近代歴史像」とは具体的に何を言うのかをめぐって議論が始まりました。

 

・「慰安婦」や台湾、旧満州の中国人、登戸の偽札の中国人への影響など、そういう視野で捉えることの必要性が述べられているのではないか。

 

・戦争遺跡の取り上げ方は場合によってはすごい

 

・讃美など危険なとらえ方になる恐れがあり、歴史認識がちゃんとしていないと問題になるのではないか。靖国神社でも戦争遺跡として考えるのか英霊の面から考えるでのは大きな違いがある。やはり、戦争の実相を掘り起こし伝えるという視点を外さないことが大切ではないか。

 

・戦争遺跡に関しては、そもそも、手つかずのままになっているものが無くなっていっている実態をおさえたい。ミュージアム構想などもあるが、登戸研究所資料館のようなものは珍しい。むしろ、ドイツにおける躓きの石や、パン屋の看板にかつてのユダヤ人対策の法令などが書かれており、カジュアルなかたちで歴史を考える仕組みであったり、生活の中にそういう仕掛けがあることが大切ではないか。

 

・日常の中での気づきが大切で、それを情報発信していくことが大切。また、行政との連携は必要だが、どう働きかけるかということと、保存するかどうかの判断をすることになるので、もし保存しないという判断をされた場合どうするのかという問題が残るのではないか。一筋縄ではいかない問題がある。

 

③Tさん(8月号で「戦争遺跡を『引き継ぐ』--登戸研究所」を執筆)からもコメント。「モノ」を残すことは大事だが、残っているだけでは伝わらない。美化される問題もある。いま、掘り起こされている戦争遺跡を掘り起こし続ける、何度も掘り起こし直す、ということが大切では無いか。今更・・・ではなく、繰り返し何度でも調べることで、その時に、その生徒だから、その時代に生きているからこそ分かるということがあるのではないか。ただし、生徒も大人も生活実感がないのも事実。他者について想像することの難しさはある。その点では、直接体験者(経験者)の話を聞くことはリアリティがあるが、そういう方がいなくても、直接経験者に聴き取った人や引き継ごうとしている人に話を伺うことで、生活感ともリンクしていくと思う。帝銀事件の調査では、細川次郎さんのお話が、今の生徒たちにも響くものがあった。

 

 

(3)8月号全体について

 

林博史さんの文章3233頁、加害に加担し続けているということや、記憶や共感の強調への違和感について述べたところがとても大切だと思った。
特集テーマの各論として、もっととりあげるべき地域があったのでは。「語り継ぐ」というテーマだが、特定の地域、日本だけに限られているのではないか。他国の取り組みがどうなっているのか知りたかった(ドイツ、韓国など)。

 

(4)埼玉大会に参加して

 

①Mさんから参加レポート。第5分科会の杉浦レポートが「公共」を大胆に先取りしたもので参考になった。「公共」をどのように組み替えるか、憲法学習を柱にすえて子どもたちが主体的に生きるための主権者教育・シチズンシップ教育へという視点、模擬投票や政策提言など社会との接点(市民)を実感する取り組みの大切を学んだとの報告でした。また、第7分科会の日達レポートが、「慰安婦」問題をコンゴのムクウェゲ医師との関わりから、現在の課題として扱ったことについて多くの学びがあったとの報告でした。
各参加者からは、a)韓国からの「三・一運動」に関する実践報告について運動の評価が変化してきていることや英語とのコラボ授業などについて。b)「歴史総合」の課題について。「東アジア史」のような授業の可能性。c)「歴史総合」よりも「公共」の方が問題ではないか。「全体会に参加し、アクティブラーニングはひどい人権無視だと感じた」、等々。

 

川崎支部 2019年6月 例会の報告

 2019年615日(土) 15:00

場所 法政大学第二中・高等学校社会科準備室

参加者は9名。

 

 

 (1)『歴史地理教育』6月号を読んで(報告・Sさん)

6月号の特集は「選挙で社会を変える」でした。その特集の中から、近藤さんの「政治教育」についての論考、尾花さんの「若者と選挙」についての論考を取り上げ、日本との違いや「政治的中立性」の課題を指摘されました。

また、主権者を育てる教育の課題として、生徒を取り巻く意識の変化(SNSの普及、テレビを見ないなど)、政治的中立性の問題(教育への介入)、新学習指導要領の問題点と対応(新科目「公共」など)、外国籍の生徒の増加と対応(在日コリアンの生徒と模擬選挙での配慮)、異なる校種・教科目間の連携(小中高それぞれで完結しない、発達段階に応じた政治教育の必要性と連携)、成人年齢の引き下げについて、の6点について公立中学での経験をふまえて問題提起されました。

そして、「これからの時代を担っていく生徒たちの意識を高め、より良い社会にしていくために社会科教員にできることとは何か」と投げかけ、実践への思いを語られました。

 

質疑では、選挙公報を資料として活用した授業の話、在日外国人の生徒への配慮、目的が投票率の向上だけになっており社会的な課題に目を向けるようになっていない問題、教員が自由に発言できない現状、模擬選挙では「政策」で選ぶのと「人」で選ぶのとで当選者が異なること、投票に至るまでの政策論争こそが重要であること、投票率の低さとそこでの多数決で決まることが民意なのかという問題、「〇〇さんが当選することで、こぼれ落ちる課題について考えよう」と問うことの大切さ、ボルダルールのように投票してみる必要性、少数者の意見をどうふまえるかなどについて、意見交換をしました。

 

(2)実践報告「同性婚から見える未来」(報告・Eさん)

セクシュアリティの多様性の理解を通して、性をめぐる問題を人権の課題として考えようとする高校3年選択授業の報告でした。前提として出産・育児の段階での「性」をめぐる課題を学んだ上で、男らしさや女らしさなど日常の中でのジェンダーについて班で話し合い、「生産性」発言をした国会議員の見解についても考えました。

また、2015年放送のNHKクローズアップ現代「家族と認めてほしい~同性パートナーシップ承認の波紋~」を見て、パートナーシップ制度に対して出された反対意見について検討しました。

さらに、今年提訴された「結婚の自由をすべての人に」裁判(いわゆる「同性婚訴訟」)の当事者を招いた授業に向けた生徒の意見などについて紹介しました(当事者を招いた授業は例会の翌週に実施。その内容は8月の埼玉大会で報告する予定です)。

 

質疑では、憲法の「両性」をどう理解するか、自治体のパートナーシップ制度など公的に認められることの大切さ、自治体ごとの違い、思春期の子どもにとって教師のひとことは影響が大きい、基本的人権の問題として考える必要、自分だったら自分の子どもだったらと考える時にどう対応できるかわからない自分がいること(とまどい)、家族幻想が根強い、性的少数者への理解が広がっている反面その反動があるのではとの意見、同性でも異性でも権利や制度に差があることが問題であること、そもそも婚姻と事実婚の違いや婚姻関係を結ぶことでそう変わるのか(とくに女性が姓を変更することによる不利益、社会保障部分など)そのあたりの理解やイメージが出来ているか、生徒にとっては結婚のリアリティがあまりないなかで考えにくい面があるのでは、映画『VICE』の内容の紹介など、意見を出しあいました。

 

(3)川崎支部例会については、『歴史地理教育』7月号に活動が紹介されています。ごらんください。

 

川崎支部・横浜支部合同例会の報告

413日(土)に川崎支部と横浜支部の合同例会を行いました。

参加者は懇親会からの方を含めて15名。

 

 

書評会:

  小川輝光『3.11後の水俣/MINAMATA』歴史総合パートナーズ(清水書院、2019)を読む

日時:2019413日(土)15:00~  

場所:法政大学第二中・高等学校時計棟2221ab

 

(1)小川輝光さんの著書『3.11後の水俣/MINAMATA』を読む。

まず、SKさん(T学園小学校)からのコメント

3.11後の状況を、水俣と世界との繋がりや関わりを意識して広い視野から描いており、新鮮な水俣病像が示されていること。

疑問点として、(1)当事者の関わり方について、構造的な加害者としての視点が強い印象を受けるが、潜在的被害者の視点が弱いのは何故か。加害者としての自分、被害者としての自分という側面のとらえ方。(2)日本社会との関係があまり見えてこない。なぜ水俣の教訓が日本社会で生かされなかったのか。(3)「歴史学的に」(第3章)と「歴史する」との違いとは何か、などの課題が示されました。

 

次に、ASさん(H中・高等学校)からのコメント(1)企業の加害性と市民運動との関係から、市民の変容をどう考えるのか。(2)「歴史総合」における近代化、大衆化、グローバル化との関わり。

 

コメントを受けて、小川輝光さん(神奈川学園中・高等学校)からのリプライ

    まず、本を書くまでの経緯の説明から。勤務校での実践。さまざまな人との出会いから、水俣の教訓とは何だろうかと考え、実践をかたちにしたいとの思いが湧いたこと。なぜ、同じことが繰り返されるのか、生徒とともに悩むなかで加害の視点を考えるようになったこと。また、歴史教育者協議会や東京歴史科学研究会、歴史学研究会、横浜の自由社教科書批判の取り組みなどの経験が背景にあること。

    コメントに対しては、市民運動とは違う伝統的な水俣の世界、「死民」(石牟礼道子)の視点へのこだわり。「開発」や「欲望」という課題にどう向き合うか。欲望をかき立てる資本主義の課題を押さえたい。「歴史する」ことで見えてくることを意識して、第3章は教科書的に記述している。大衆、市民、民衆といった概念については、生徒をどう歴史の主体として考えるかという課題につながるなどのお話でした。

 

全体の質疑では、

子どもにとって水俣病は「遠い」存在ではないか。加害者意識まで至らない生徒へのアプローチをどうするか。(子ども、健康、いのちを守るという視点から考える。ふるさとを奪われたこと、慰霊碑の存在など、原発問題の構造と同じものがあるのではないか)。

近代化をどう捉えるか。高度成長や新自由主義と水俣の関係をどうみるか。(資本と人間の関係。「死民」のような石牟礼の描く前近代的世界。大衆社会の中での新興財閥と植民地、企業城下町。1970年代における民衆運動と田中正造を評価する動き。帝国的グローバルの課題、グローバル企業と人、土地、環境の関係)。

工場・原発誘致と疎外・差別の問題、国策に翻弄される人びとと開発の問題。

自分に何が出来るか考えようという授業スタイル。「自分」に戻り行動を促すかたちの問題(道徳、歴史総合の課題でもある)、等々。

最後に小川さんからは、語らない人びと、語り得ない人びと、死んだ人びとの声をどう想像するか。ということの重要性を語られました。

 

(2)その他、情報交流

Nさん:公園の利用ルールと解決策についての中学校での実践が、神奈川新聞(2019.4.2)とタウンニュース(2019.4.11)に掲載された。

Oさん:県総会・記念講演会のお知らせ

Kさん:イラク戦争と子どもたち(高遠菜穂子さん)、映画『家に帰ろう』など。

 

参考までに、これまで小川さんが書かれた水俣関係のものをあげておきます。

・「フィールドワーク研修の事前学習として水俣をどう学ぶか」『歴史地理教育』78520122月)
・「水俣と出会った高校生たち」『歴史地理教育』80020132月)
・「高校生の社会認識形成に関する質的研究」『社会科教育研究』12120143月)
・「社会科における公害学習の焦点」『社会科教育研究』13320183月)

 

 なお、新学習指導要領に関わって、今月には小川さんの「探究する日本史は何を語るか」(特集/歴史教育の「転機」にどう向き合うか?:『歴史評論』20194月号、第828号)が出る予定です。

 

 

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